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設計を仕事にする際のお話し

今回は設計の仕事について少しお話しをしたいと思います。※殆ど文字でお送り致します


図面 設計図 RC 木造 電気図

皆さんの中でこれから「建築設計を仕事にしたいな」と思っている方はいますか?

もしいらっしゃる場合「どんな建物を設計したいか」によって勤務先が変わってきます。



取り敢えずどこかの設計事務所や建設会社の設計部に所属すればどんな建物でも設計できるようになる!とは中々いきませんのでご注意を。


建築といっても沢山の分野があります。人が住まう住まわないで設計内容は大きく変わります。構造も SRC造・RC造・S造・木造 など様々です。殆どの場合は勤務先で携わる業務が得意分野になると思うので、もし色々やれる様になりたい場合は予め計画(何歳までに何を習得するかなど)を立て仕事に取り組んだ方が良いでしょう。


私が就職活動をした時はとにかく設計事務所の募集は物凄く少なく、あったとしてもアトリエ系の設計事務所は丁稚奉公(※無給)だし、普通の設計事務所でも手取りで15万円もらえれば多い方でした。(多くの方は給料が良い施工管理の仕事に進路変更していました)


私は注文住宅の設計にしか興味が無かったのですが求人を見つけられず、学校から紹介された大手ゼネコンの設計部 又は数人でやっている小さな土木建築設計事務所の2択でした。

大手ゼネコンの設計部では短期でのスキルアップが見込めないのではないかと思い、小さな土木建築事務所へ入社しました。「土木」という文字が少し気にはなっていましたが、何も知らない分際で色々考えてないでとにかく先に仕事を覚えろ!基本は同じ筈!と自分に言い聞かせ働きました。土木:私が携わったのは RC・S造 汚水処理場・変電所・管理棟 が主です)

希望通り業務内容は設計だけにとどまらず、積算や構造図の仕事もやらせていただきました。しかし土木建築の分野であったので、人の住まう空間設計に携わることは先々も叶わない事がわかり4年経った時点で目標に向け転職させていただく事にしました。

一生同じ会社に勤務し骨をうずめろ!といったサラリーマン家庭でしたので、実家の反応は冷ややかでしたね(笑)


ただこの時の転職がかなりきつかった!


建築設計事務所が土木設計事務所出の若僧に全く興味を持ってくれなかったんです。

こいつに何ができるんだ?って眼差しで見られつつ何社も面接へ出向いたっけ。

諦めかけていた頃、ある面接先の社長さんが「うちでは雇用できないけれど・・」と私の履歴書を知り合いの設計事務所数社へFAXしてくれ(神!😿)ようやく採用してくれる建築設計事務所に出会う事ができました。(SRC・RC造 分譲マンションが主です)


念願の転職でしたが分野が一変した事で、また一から仕事を覚え直す苦悩の日々。

関わる皆さんが追い付く事ができない程遠い存在に感じたのを覚えています(笑)

同世代の社員が一人前に仕事をしているのに自分にはできない訳ですからとにかく悔しくって、皆が帰った後も遅れを取り戻すために食事や睡眠時間を削り仕事をしました。


- fin -


今(木造:注文住宅)に至るまでを語ると短編の物語になってしまうのでこの辺で終わりにします。やりたい事が先に定まっている人(色々やりたくない人)は私の様に遠回りする必要は全くありません。絶対最初から勤務先を絞った方がイイです!


例えば「建築家」になりたい人は、好きな教授がいる大学へ進学し研究室へ入るかアトリエ系の設計事務所へ就職した方がイイです。無彩色の服を着て髭を生やし、斜めアングルで白黒のプロフィール写真を載せ「私に従え」的な仕事をしたい人はこちらがお薦めです。


工務店に努めてしまうと「建築家」ではなく「所属建築士の一人」といった感じの扱いになります。主に自分の設計を主張しなくてイイという方に向いているかもしれません。

あっ、設計の主張ができないという訳ではないですよ!会社の商品スタイルや顧客に合わせた設計を心がける感じです。


何れにせよ先ずその会社がやっている事へ興味を持つ事が第一かな。


最近建築設計事務所の求人広告を沢山見る機会があったのですが、給料の相場って相変わらずだなと思いました。物価高の今、この数字を見て「おっ」と思う人はいるのかな・・

独身の時は「お金より遣り甲斐命!」で突っ走れますが、子育て世代になりますとどうなのでしょうね。でも施工管理が人気な訳でもないんですよね。業界衰退の危機を感じます。


何れにせよ定年を60歳と仮定しますと大卒の方なんかは人生38年しか働けないんです。

色々学んでも38年だけですよ。意外と短くないですか?

高卒の方は先に4年も社会人としての経験を積めるので(差がでかすぎる!)それを補えるだけの勉強をしましょうね。日本も飛び級制度が当たり前になるとイイのですがねぇ。


次回、「建築の仕事が向いているタイプ」についてお話ししようかなと思います。

以上、設計を仕事にする際のお話し でした。


~ 建築部1号 ~





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