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高気密住宅の作り方


住宅をなぜ高気密にする必要があるのか?と聞かれたとき、一番わかりやすい説明では、毛糸のセーターを着ただけでは、強風のとき寒いですよね。その上にウインドブレーカーを着ることで温かさが保たれるのは、体感的にもお分かりだと思います。といった説明をしています。これ以外にも家の中の空気を換気するときに強制排気すると隙間より外の空気が入り込みその場所が冷やされることによって結露の原因にもなりますし、換気扇の近くに隙間があれば、換気扇周辺の空気が回っているだけで、計画的な換気が出来なくなるからです。ということもとても大切なことだからです。


私の会社では、アキレス外張断熱での高気密工法を10年、その後気密パッキンを使ったボード気密工法を10年以上行ってきました。その結果どちらの工法でも安定してC値0.2~0.4の高気密住宅を作ることができるようになっています。


アキレス外張断熱工法の良い点は、施工が簡単な事です。断熱材がボードになっているためにどの職人が施工してもちょっとしたコツを覚えれば、C値0.2は出せます。しかし、この工法のデメリットは、高額になってしまう事です。


それに比べボード気密工法は、より安価にできるところにあります。C値も0.2はほとんどの住宅で出るようになっていますので、現在ではこちらの工法をメインに行っています。このボード気密工法は、私どもが加盟している新住協という団体で開発されその歴史も20年以上ありとても信頼性の高い工法です。また、住宅は30年50年と長く住まうものですから、気密パッキンが硬化してボロボロになるようなものは避けなくてはいけません。それ専用に開発されたパッキンを柱と2階桁上に張り、ボードで押さえつけるように構造用面材や合板で家中を覆うようにくぎ打ちしていきます。

(このパッキンは、発泡ポリエチレン製で耐荷重性に優れ、柔軟で緩衝性が高く、断熱性・防水性・耐薬品性等に優れています。 耐候性が良い為、時間経過による色変化が殆どありません。)


基礎と土台の間にも気密パッキンを入れ、基礎断熱工法にすることで、気密を取っていきます。

その後、サッシや玄関ドアがとりついた後、すぐに気密検査を行います。このタイミングで気密検査をすることで、余計な隙間を塞ぐことができますし、C値を下げるコツになります。長期間にわたって痩せることのないボードを使うことで、長期間気密が保たれることになるのです。


断熱ラインと気密ラインを明確に分けることでこの後行う高断熱工事も容易になっていくのです。


小さな工務店でも導入しやすい工法ですので、高気密化には、ボード気密工法がお勧めです。



1件のコメント

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Guest
Oct 01
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こういうちょっとした気密性の話でも、次々といろんな記事を拝見してると、いい会社さんだなぁ〜という安心感が出てくる。

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